【完】紅(クレナイ) ~鏡花水月~
あんな真面目そうなやつでもサボるのか?
フーン---
カサッ…
すぐにその女に興味の失せた俺はまた横になろうと片手に地面につき、身体を倒そうとした。
しかしビニール袋の音が聞えてきて一気に頭が覚醒し、その女に視線を向ける。
手に持っているのは、食べ物だろう。
いや、間違いない。
パンの香りがここまできたんだ---
もう、昼飯の時間か。
腹も減ってきたしあの女のパンを横取りしてやろうか…、
と計画を立てる事にした。
あいつは根暗。
見た目気弱な性格っぽいからどうせ取ったところで、ビビッて逃げるだろう---
フンッと鼻で笑い、その女の歩く動向をジッと探るように見た。
よし、今だッ---