【完】紅(クレナイ) ~鏡花水月~
「なら、紅か。…九門」
「いつも通りに呼べよ」
「…良牙」
俺から少し離れた所から出てきたのは、生徒会室で会ったばかりで幼なじみの良牙だった。
いや…、幼馴染というほど仲は良くない。
小さい頃からの、たんなる知り合いなだけか---
今日の月明かりは格別だったからか、良牙の銀色の髪の部分がやけに光って見える。
「なに綾香にキスなんかしてんだよ」
ムスッとした顔を見せる良牙にクッと笑った。