【完】イチョウ~あたしは幸せでした~






「未唯、もう平気なの??」


やけに立ち直りの早い未唯に
驚きながら未唯を見つめた。


「圭を好きになったのは私。
こんな辛い片想いを始めたのは私だから。
もうこれ以上舞衣に迷惑は……」



「かけて?」


「え?」



「もっと迷惑かけてよ!
あたしたち親友なんだから!!」



そうあたしたちは親友。



誰にも負けないくらい、
強い絆で結ばれた、親友なんだから!



「舞衣……ありがとう。
舞衣も、迷惑かけてね!」




あたしは大きく頷き笑い合った。




そんな時あたしのスカートの
ポケットに入っている携帯が震えた。




取りだし、ディスプレイを見た。




【桜井蒼】




蒼だ……



< 111 / 396 >

この作品をシェア

pagetop