【完】イチョウ~あたしは幸せでした~
「えーっと確か、この角曲がった所だよね?」
「あぁ。」
何度か来た事はあったけど微妙にしか覚えていない。
「ここだ。」
そう指を指しながらあたしに教えてくれたコウくん。
「じゃあ、鳴らすよ?」
──ピンポーン……
3回程鳴らしてから、未唯が玄関先に顔を出した。
「ま、舞衣!と耕太っ!ゴホッ」
「あああっ。未唯大丈夫っ??」
「大丈夫大丈夫っ!あがる?
熱は下がったからさ」
ということであたしとコウくんは
未唯のお家にお邪魔することになった。