恋愛写真館~和服のカメラマンに恋をした~




ある夜。


真剣な表情の母に呼ばれた。




「真智、写真ができたと連絡があったんだけど」





忘れていた。



遺影の写真を撮りに行ったんだっけ。




「へ~」



「へ~、じゃないわよ。真智が取りに行ってくれる?お母さん時間ないから」



「それは、無理だな。私も忙しい」






冷たく答える。



私が取りに行くなんて、絶対に無理だから!!





「お付き合いしているんだから、それくらいいじゃないの」



嫌味っぽくそう言ったお母さんに、怒りが沸々と湧いてくる。





「お母さんが言ったんでしょ?あんな人と別れろって!だから、別れたの。勝手なこと言わないで。自分の写真なんだから、自分で取ってきて」






人生で3本の指に入るくらいの、キツい口調だったと思う。




びっくりした母の表情。



私は、落ち着いて、深呼吸をした。






「お別れしたので、安心してください。お母さんは何も心配せずに仕事頑張ってね」





と、言い、部屋を出た。





< 216 / 331 >

この作品をシェア

pagetop