存在
 (存…何故?どうしてここまで優しくしてくれるの?)

 動揺と不安な気持ちも少し落ち着き…

 私は少し冷静さを取り戻した…。

 (また存に甘えて連絡してしまった…しかも産婦人科で自分の子供でもないのに…)

 『存…ごめんね…。また私…存に迷惑かけてるよね…。』

 存はいつもの柔らかい声で満面の笑みをして…

 『何言ってんだ~。こんな事大した事ないよ!愛美のお役に立てて光栄さ!』

 いいながら私の頭をくしゃくしゃになでる…。

(おっきい手…)

(この手をつかんだら…幸せになれるんだろうなぁ…。)
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