意地悪なキミに、スキをあげる。




そう…だよね。



昨日、クラスのみんなとちゃんとお別れして手紙も渡したはず。




あたし…何も聞いてない。




「こっち来た!」




慌てて野次馬するのをやめて、
職員室に来たっていう偶然を装う。




あたしたちが扉のそこにいるなんて知らずに

朝陽さんがこっちに向かってくる。




どうする?

あたし、どうしたらいい?




頭の中がパニックになっている間に、横から扉が開く音がした。



…っ!




「…あお?」

「…あ〜…へへ…って…え?」




今朝陽さん、あたしのこと

あお



って呼びました?



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