君と過ごした100日間は。


帰りのホームルームが終わり、みんながガヤガヤし始める。

色々考えてたから、先生の話なんて全然聞いてなかった。

あとで美優に聞こっと。


教室の前で、陸上部に入ってる親友の美優とバイバイして、帰宅部の私は下駄箱に向かう。


3階の教室から長い階段を降り、下駄箱に到着すると、隣のクラスで有名なカップルがいた。

2人はとても仲が良くて、たまに美優と「絶対結婚するよね」なんて話もしてたりする。


カップルが玄関を出たあと、2人は仲良さそうに手を繋いでたのを、私はずっと眺めていた。


もし私の兄もこの学校にいたら、私達も仲良く2人で帰ってたのかな、なんてまた変な考えをしてしまい、頭を振る。

でも本当に、仲いい誰かが帰宅部だったら、今私は1人で帰ってなかったかもしれない。

だったら友達増やせって話なんだけどね・・・。


また変な考えをしてしまい、ため息をつく。


「いつまでそこで立ってるの?」

「きゃっ」


背後からいきなり声が聞こえて思わずビックリして声を上げてしまった。

後ろを振り返ってみると、そこには芦川くんが不思議そうな顔で立っていた。


「あ・・・ごめんね。 いつからいた?」

「んー、なんか変なリア充が玄関から出ていったとこ?」


ほぼ私が下駄箱に来たときじゃん・・・。

じゃあ、頭振ってたとこも見られたのかな?

うわぁ・・・恥ずかしーッ!
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