キケンな花嫁修行~結婚相手が二人!?~四ノ宮蘭編
とっても広くて、なんだか落ち着かないお風呂に入らせてもらった後、私は蘭さんの部屋へ向かった。

早鐘を打つ胸を押さえ、深呼吸をしてからドアをノックする。



「はい」

「カンナです……!」

「どうぞ。開いてるよ」



意を決してドアを開けると、ソファーにゆったりと座る蘭さんが私に微笑みかけてくれた。



「お風呂入った?」

「はい、お先に…!すっごく広くて綺麗でビックリしちゃいました」

「一人で入るには広すぎるだろ。今度一緒に入ろうか」

「──えっ!?」



さらりと言われた言葉にドキッとして声が裏返る。

そんな私を見て、蘭さんはぷっと吹き出した。



「冗談だよ。さっきからすごい堅くなってるから緊張を解してあげようかと思って」



そ、それは逆効果です、蘭さん……!


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