【一応 休】少しでも変わるのなら~この新撰組と共に~


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近「終わったな…」



土「ああ…」



二人は池田屋の外で新鮮な空気を取り入れた。






そう。あの『池田屋事件』が終わったのだ。



近「全員捕縛出来たことに驚きだ。トシが直前に変えた作戦がよかったんだな」




土「ありゃー坂口の作戦だ」



土方は少し薫にやられたという表情をしていた。



薫に言われたこと、それは______



『なるべく2人以上で行動し、絶対に1人で行動しないでください。それと……皆さん命懸けで戦っていることはわかっています。だけどなるべく死者を出さず全員捕縛して下さい』


そう言われたのだ。




近「そうか。ならば、変えることができたのだな」



土方の肩を叩きながら笑っていた。



一方の土方はキョトンとしている。



近「ん?忘れたか?彼が遠い未来から来た事を」



土「あ……」



どうやら本当に忘れていた様子




近「さぁ。引き上げるとしよう」




戻る頃にはすでに夜が明け、日が昇り始めていた。






帰る途中、なぜ、薫が歴史を変える事を知っているのかを近藤に聞いた土方。



近「トシと約束したと言っていたぞ。まぁ、トシが私の事を考えてくれている事はよく分かっている、いつも本当にありがとう」





土「ふっ。あいつも余計なことを」



そう言いつつも、近藤から言われた言葉が嬉しかったのか、土方の口元は緩んでいた。











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