【俺様番外編】役者達の日常
取り合えず場所を変えようとタクシーに乗って行けるとこまで走ってもらった。



「誘拐だ…。」

「さらっちゃった…。」

「どこ行くんですか。」

「行けるとこまで。」



タクシーの中ではそれしか話さなかった。



泣きつかれたのか、愛菜チャンは眠ってしまったから。



「ここでいいですか?」

「はい!?」



いつの間にか寝てた俺、運転手さんに言われて起きてみると、ラブホの前…。



「戻ってください…。」

「はい。」



陽が沈んでる…。



時計を見ると夜の8時だった。



「愛菜チャン?起きて?」

「んっ…。はっ!!あたし…ヤダ!!ごめんなさい!!」

「いいよ。俺も寝てたから。それより帰るけどいい?」

「はい…。本当にすいません…。」



帰りのタクシーの中では彼氏と別れた事を聞かされた。



偶然巡ってきたチャンス…。



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