俺の腐的な日常
空き教室から出て、
3人仲良く並んで廊下を歩く。
「つうか、次の授業って何だっけ?」
「えっと?何だっけ、瑞樹?」
「現代文だ。」
「現代文だって、聡。」
「うん、聞こえてるから。
現代文か-。あのセンセ苦手なんだよな-。」
現代文の先生は女で若くて美人。
しかも性格もいいから男女問わず人気がある。
「へぇ!聡がりょーこちゃん嫌いとか意外だな!
つうかりょーこちゃんのこと嫌いな奴とかいるんだな。」
「嫌いとは言ってないだろ。苦手なだけだ。」
「それに先生のことを、そのように呼ぶのは感心しないな、輝。」
「へいへい、わぁかったよ。」
やれやれ細かい奴だ、と輝が嘆きながら
視線をそらせば――――――
「あ、りょーこちゃん!」
噂をすればなんとやら。
ご本人の登場だ。
今日もまた、清潔感のあるおしゃれな服。
そして、ふわりと香るいい匂い。
「あ、風野谷くん!」
ほら、先生はそうやって簡単に
そんな笑顔をみんなに向けるから
勘違いする馬鹿な奴らが出てくるんだ。
「先生次の授業、俺らのとこだろ?
一緒に行こうぜ-?」
全く。輝の人懐っこさもたまに傷だな。