【完】シューティング★スター~バスケ、青春、熱い夏~
行雲先輩のガッツは、やがて俺達水高全体を高める。
まだ7点も差があるのに、雰囲気は俺達の勝ちだ。
「良い選手は、神楽木や御劔だけじゃないぜ?」
ボールを再び奪ったうちは、最強のシューター、秀吉キャプテンへ。
ヒュン、と美しく弧を描くボール。
だが、それは微妙に強いような気がしなくも、ない。
「リバァァァン!!」
肥後学ベンチから物凄い声援が飛び交う。
「その必要は、ないと思うぞ」
秀吉キャプテンは、今日イチの冷たい、美しい微笑を携えた。
秀吉キャプテンの少しだけ強い打球は、ゴールリングに微かに跳ね返ると。
ガシャァァン!!
泰ちゃんの巨体によって、再びゴールへ叩きつけられた。
これまで、ディフェンスに徹していた泰ちゃんの、懇親のダンク。
水高47-52肥後学
あと5点で、俺達の逆転だ。