【完】シューティング★スター~バスケ、青春、熱い夏~

降りしきる雨、約束

「なんだよなぁ、同点って普通延長戦やろ!」



「俺まだまだバスケし足りん!」



三校合同の練習試合も終わり、現地解散した後、俺、行雲先輩、ピカ先輩の三人は市電で通町筋まで向かい、アーケード街の一角のラーメン屋にいる。



「最後の高森先輩のブロックがあったから、あんまま延長戦やったら分からんかったのに!」



「俺、あの感触、まだ覚えとる」



そして…あの後妙に意気投合した肥後学の高森、町屋の二人も、何故か一緒にここに来ていた。



「しかし、今年の水高はいい選手揃いやけん、インハイ本番が怖か」



味噌ラーメンをズルズル啜っていた高森が、はぁ、と肩を竦め呟く。



「シューターの冷泉さん、オフェンスの妖精御劔さんに加え、神楽木君、仇野君の鉄壁ディフェンスに、その力を上手く使う司令塔、小鳥遊君。怖いチームやわ」



「それに、あのシックスマンの十六夜さんも侮れねぇ。涼しい顔でタフな動きしよる」



おいおい肥後学の皆さんや、そんなに褒めても奢らねーよ、ふはは!
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