【完】シューティング★スター~バスケ、青春、熱い夏~
何となく隣をチラ見すると、行雲先輩がはふはふ麺を冷まし、啜れないみたいでもぐもぐしながら一生懸命食べている。



えー、ナニコレ萌え?



「小鳥遊君、神楽木君可愛過ぎん?」



「うっせー高森!誰が可愛いやとゴラ!」



もうね、どんだけ口悪くても可愛という事実は覆らないんスよ、行雲先輩。



「あー、それよかさぁ、冷泉さん、大丈夫なんやろか」



高森が餃子に箸を伸ばしながら、ふと、呟く。



「おばちゃん替え玉バリ硬麺ね!……ところで、大丈夫って、秀ちゃん何かあったぁ?」



替え玉を注文したピカ先輩が、高森の言葉に反応する。



「いや…最後の3ポイント、ブロック出来たの、ちびっとだけモーションに入るのが遅かったおかげやけん。多分、冷泉さん、右手のどっか、痺れとったとじゃなかろうか」



「え……マジすか?」



俺が思わずホロリと尋ねると、高森が頷く。



記憶を辿っても、秀吉キャプテンが原因ってより、高森が凄かったように、感じたけど。
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