【完】シューティング★スター~バスケ、青春、熱い夏~

インターハイ県予選…な、の、に!




練習試合から一週間。ついに、インターハイの県予選が火蓋を切った。



「いいか、熊本県は一校しかインターハイ本選には行けん。お前達、意味は分かるな?」



朝、水高体育館前、箱田先生が俺達に激を飛ばす。



「簡単な話と、勝てばいいっちゃろ?ぜーんぶ、ね?」



眠たそうにしていた筈のピカ先輩が、気が付いたらシャキッとしていて、誰より早くそう答える。



「その通り!勿論、優勝しか選択肢はないぞ!さて、そろそろ皆バスに乗んな!」



朝から元気だな、箱田先生は。



まあ、このオババが元気だから俺達も元気でいられるんだけどな。



「ねー、なんかおやつねぇーの?」



「はい、椿印、手作りクッキー」



隣に座った行雲先輩が俺にお菓子をたかる朝。当日だろうがなんだろうが、緊張感は皆無である。
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