【完】シューティング★スター~バスケ、青春、熱い夏~
手慣れた様子の秀吉キャプテンは、真っ赤になって固まる行雲先輩の顎をくいっと持ち上げ、自分の顔を寄せた。



えっえっ!いやいや、綺麗なモン同士だから萌えだけど、どっちとも男だから!



「神楽木、壁ドンからのキスへの流れ分かったか?」



「え…あ、勉強に、なりました」



その返事に秀吉キャプテンは、行雲先輩のさらさらの髪の毛を優しく撫でて、体を離した。



「あー、ドキドキした。俺、ファーストキス奪われるかと思ったばい」



「まぁあのままチューしちょっても面白かったばってんねぇ?」



激しく同意。女子より可愛い行雲先輩と、超絶美形の秀吉キャプテンのキスなら、写メればいくらか売れた……おっと。



「椿ちゃん、明日はゆっくんの尾行すっけんね」



「もち。姫の初恋は見守らなきゃ」



「面白そうだから俺も同行しよう」



こうして、行雲先輩の初恋を見守る隊が、この場で結成されたのだった。
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