【完】シューティング★スター~バスケ、青春、熱い夏~



その後、通常の試合と同じ、4つのクォーターで展開された試合は。



速攻型の相手の試合ペースで前半は負けていたが、後半は、オールコートにより、逆に、体力を削ったあちらの勢いが徐々に萎んだ。



そこを狙い、これまで遅攻で、ペースを乱さずに点差を広げられまいとしていた俺達の、インサイドからの猛攻がスタート。



体力の有り余っていた行雲先輩、安形の両フォワードのスピードのあるプレイで、じわじわ追い込み、蓋を開けてみれば…。



俺達79-75相手ミックス



最終的に、俺達の勝利という形にミックスチームマッチは終わった。



味方として、敵として、水高のメンバーを見ることが出来て、浮き彫りになる、俺達の最大の課題。



『スタミナ』という四文字が、俺の頭の中をぐるぐるとループする。



秀吉キャプテン、ピカ先輩、泰ちゃん、行雲先輩。



身体能力と技術の高い皆だが、その技量にスタミナが追い付いていないその状況が、司令塔として、目に見えた合宿。



それは、きっと俺にも言えることだろう、と思う。



更に、秀吉キャプテンには右手の問題、ピカ先輩には急速に伸びた身長による体の使い方、行雲先輩にはメンタルの触れ幅、泰ちゃんにはディフェンス時の強気過ぎるブロックによるファウル……。



と個人的な問題も、見えてきた。



インターハイ本選は29日。今日は23日だから…一週間そこらで、どこまでこの問題をクリアしていくことが、勝ち上がる為の試練だろう。



今日熊本に帰ったら、即行で親父に練習メニュー相談し直そう。
< 355 / 521 >

この作品をシェア

pagetop