【完】シューティング★スター~バスケ、青春、熱い夏~
俺は、DVDを観ながら考える。



スタープレイヤーを交えながら、オフェンス、ディフェンスのそれぞれを強化してきた二軍の選手達を、どれだけ上手く使ってスタミナを残すかが、勝利の鍵だろう。



フルタイムで出場するのは、有ちん先輩だけでいい。



「小鳥遊、この戦い、どうする?」



隣にやって来た箱田先生の問いに、俺はテレビから目を離す。



「体力のある有ちん先輩はフルタイムで出てもらいます。一人フルタイム出場の人がいれば、皆の気持ちが纏まりますし。後は他の部員の癖や特徴を見てジャンジャン交代しつつ………んー、詰めが必要ですね」



「この一回の観戦で、色々考えとるな。流石、うちの司令塔」



俺が走り書きしたメモを見ながら、箱田先生が感心しているようで、うんうん、と頷く。



「でもまだ、これじゃ詰めが甘いっすよね」



その俺の答えに、箱田先生がニヤリ、と笑い俺の頭を優しく叩いた。



よし、もう一回DVD観て、戦術固めなきゃ。
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