【完】シューティング★スター~バスケ、青春、熱い夏~
「あれ、秀吉先輩とピカ先輩は?」



「ああ、二人は大学推薦の話とかでそれぞれ担任から呼び出されとるよ」



なんて有ちん先輩と世間話をしていると、当の本人達二人が現れる。



秀吉キャプテン…いや、秀吉先輩は、東京の青島学院大学にバスケ推薦が決まっている。



頭も良いことで有名な大学だし、バスケも強い学校だ。大変だろうけど、きっと秀吉先輩なら両立出来るだろう。



あの夏の戦いが終わり、熊本に帰ってきてすぐに右手の手根幹症候群の手術を受けた秀吉先輩は、抜糸も終わり、痛みも無くなったみたい。



「椿、喋ってないで練習に戻れ。俺もすぐ着替えるから」



コツン、と優しい微笑みを携えた秀吉先輩に頭を小突かれ、俺はコートに再び戻る。



夏でキャプテンから一部員になった秀吉先輩は、その重圧から解放され、以前より表情が柔らかくなり、皆を名前で呼ぶようにもなった。
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