あなたの虜ーバンパイアとわたしの秘密の関係ー
「これが…俺のほんとの姿さ……」
先輩は満足したように笑っていた。
「そんなに……驚いたか?」
驚くもなにも……
先輩は普通の人だと……思っていたから…
「まぁ……俺は……この容姿だ。
言い寄ってくる女は山のようにいる。エサが自分から来るんだ。
が、しかし……
お前を見たとき驚いたよ」
わたしを見つめながら言う先輩。
続けて言った。
「まさか本当に、お前みたいな存在がこの世にいたとはな…」
わたし…みたいな……存在?
どういう意味……?
「まぁ、無駄話はここまでだ…」
そう言った先輩は、わたしをまた引寄せた。
「さっさと力を頂こう…」