イジワルな彼の甘い罠



「ふぁぁ〜ぁ〜……」



そんな翌日、午後13時の仕事中。私はデスクで声をあげながら大きなあくびをした。



「唯川、なんだよそのアホヅラ」

「だってだるい……眠い、早く帰りたい……」

「寝不足かー?若くないんだから、夜更かしもほどほどにしとけよー」



先輩である男性社員からの『若くない』のひと言が、グサリと突き刺さる。



若い頃だったらそりゃあ、夜中に帰宅して次の日仕事でも平気だっただろうけど……年齢もあるし疲れやすいし、おまけにこんな生活が週に1、2回はある。

そりゃあ疲労感も溜まるしマヌケなあくびだって出る。



……ていうか、なんなのあの男は!

あの時間なら泊めてくれてもいいじゃん!『家に他人残して〜……』とか、わけわかんないこだわりで帰らされるこっちの身にもなってよ!

自分は終わったらそそくさと寝ちゃってさぁ!本当やるだけ男!!



「……はぁ、」



そしてそんな男相手に、相変わらずのやられるだけ女の私も、大概だけれど。




< 29 / 215 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop