赤ずきんは狼と恋に落ちる
――翌日。
昨日の夜にはしゃぎすぎたのか、ちほは布団にしがみついている。
千景さんのバーに行く時間は夕方で、今はもう午後1時。
このまま寝かせていてもいいのだが、そろそろ起こさないと。
「ちほ、もう1時だよ。そろそろ起きて」
ちほはごろりと寝返りを打つと、ゆっくりとまぶたを開く。
「もう、どっか行くの?」
「まだだけど、もう午後だから起こそうと思って」
「分かった……。ちょっと待ってて、着替えてくるから……」
長いストレートヘアを、手櫛で梳きながら、ちほはノロノロと動き出す。
ちゃんと、説明しよう。
ずっとちほに黙ってばかりじゃ、ちほに悪いし、千景さんにも悪い。