Lover dance ~運命の恋~
結城先生は俺の前に立ち止まって息をつくと、真っ直ぐ俺を見た。
『拓望、お前…海奏ちゃんのこと好きやろ?』
俺は驚いて何も言えないまま結城先生の顔を見上げた。
『お前の海奏ちゃん見る目、大事な人を見る目やったから…違う?俺はてっきり2人か付き合ってるて思てた。』
結城先生は遠くを見ながら呟くように話すと俺の隣に座った。
俺は胸にこみ上げる何かをグッと飲み込んで、明るく答えた。
『何でよっ!先生、俺と海奏はただの幼なじみやで(笑)』
自然に答えるつもりが露骨に明るい声を出してしまった。
結城先生はフウッとため息をついて俺を見る。