だんご虫ヒーロー。



え、何…?
なんなのこの人…!?



反射的に目をつむった。
すると私の鼻先に何かの温もりが触れた。



恐る恐る目を開けると先輩の指が私の鼻先に触れていた。



「…鼻先少し赤くなってる」



先輩は笑いながら私の鼻先を指でつついた。



そして私は自然とその手を振り払っていた。
やめてよ、こういう馴れ馴れしいの。



「…ほとんど初対面なのに、そうやって女性に気安く触るんですか?」



本当に嫌だ。
嫌すぎて綾女から聞いたこの人の名前忘れた。



睨む私を全く気にしていないこの先輩は相変わらず笑ってる。



「…気安くは触らないよ?俺は興味のある子にしか触れない」


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