だんご虫ヒーロー。
コックリコックリと揺れている先輩が面白くて、つい指で先輩の額を押す。
力を入れすぎたみたいで、先輩はイスから落ちて後ろに倒れた。
「…わ!え!何だ!?」
先輩は飛び起きて、寝ボケた目で辺りをキョロキョロ見回した。
…ぷっ、変な顔。
笑い声で私が起きたのに気付いた先輩は、私を見ていきなりグッと近付いてきた。
「あ、綾女!?大丈夫か!?具合は悪くない!?」
私の右手を握ったままベッドに乗り上げて、先輩は私の額に自分の額をくっつけた。
…わ、ち、近い……!
想像以上の顔の近さに、ドキッと胸の鼓動が高鳴る。
しばらく先輩は目を閉じて、私の額に自分の額をくっつけていた。
「…よかった。熱はないみたいだな」
先輩はホッと一息ついて私から離れ、イスに座った。
高鳴る鼓動がうるさくて、先輩が私のことを呼び捨てにしたことなんて気にしてる余裕はなかった。
「…せ、先輩……いつまで手を握ってるつもりですか?」
私はさっきから握られている右手を見た。
先輩も私の視線に釣られて、私の右手を見つめた。
すると先輩はさっきよりもきゅっと力を込めて私の手を握った。
「……このままずっとかな?」
意地悪な笑みを浮かべる、先輩。
……李の言う通り、やっぱりチャラい。