だんご虫ヒーロー。
13話 真実



季節は夏になり、暑い日が続く。



ジーンズのショーパンを履いて、タンクトップの上に白のレースプルオーバーを着る。



今日は綾女に話があると、せんぱ…夕里と一緒に呼び出されてる。



それで先に夕里と私の家の近くの公園で落ち合う約束をしてる。



綾女がいるとはいえ、最初は夕里と2人っきり。



そう思うとドキドキして、興味のなかったオシャレも気にしてしまう。



全身鏡の前で一周回ってみる。



「…変じゃ……ないよね…?」



服装を確認してると、ベッドの上に置いてあったスマホが鳴る。



画面を見ると夕里からで、『待ってるよ』というメールだった。



バッグを持って慌てて部屋を出る。
階段を下りて、リビングのテーブルに乗っているトーストを口にする。



「お母さんこれから夕里と綾女とお茶に……」



キッチンにいるであろうお母さんを見ると、今日はお母さんじゃなかった。


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