ONLY YOU~年の差結婚の秘密~
俺は父上から離れて、壁際に寄りかかってウーロン茶を口にしていた。




「!?」



俺と似た年の女の子が同線上に見えた。



紅い総絞りの振り袖姿の可愛い女の子。



心臓が不覚にも跳ねた。



俺の瞳には彼女の横顔が沈鬱に見えた。



多分…俺と同じ思いを抱いてるーーー・・・




――――この世界は苦手だって…


声を掛けようにも高鳴った胸が収まらず…頬まで赤く染まっていく。

俺は黙って見るしかできなかった。


女にはほとんど受け身。自分から求めた女は…余りいない。

なのに、なんでこんなに気になる?


これが恋ってヤツか?
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