ONLY YOU~年の差結婚の秘密~
「それで…何も思い出せないのか…」



「…でも、よかったぁー意識を戻して…」



「お前がずっと私に…」


「ううん…円さんが…」



「円が?へぇーっ」



布団の上に一つだけ残ったピンク色の鶴を手にした。




「昔…怪我したコトがあって…その時も…小さな女の子が私に鶴を折ってくれた。お世辞でも綺麗に折れてなくて…でも…女の子の優しさを感じた…」




父上から役立たずと罵られ、私はこのまま死んだ方がいいんじゃないかと考えた。



深い孤独感を味わい、自分の歩むべき道を模索した。



目の前に居た小さな女の子の優しさに23歳の私は縋ったーーー・・・




「今…私がこうして生きてるのはその女の子のおかげだ…」


< 177 / 390 >

この作品をシェア

pagetop