ONLY YOU~年の差結婚の秘密~
私たち家族の小さな太陽。


「意味がある名前だな…」


尚也君がウィーンから一時帰国して赤ちゃんを見に来てくれた。


「尚也叔父さんが来たぞ…」



「はぁ?俺はまだ23歳だけど…」


「小陽から見れば…お前は叔父さんだろ?」


「…敦司が小陽を抱いてると…お爺様と孫みたいだな…」


「お前…二度と日本の土を踏めないようにしてやる…」


「やれるもんならやれよ…」


「二人とも…病室で騒がないで…」



敦司さんは私に小陽を返した。



「…私は官邸に戻る…尚也…今夜は久し振りに一緒に食事をしよう」



「あぁ」



「じゃあな」


忙しい敦司さんは私と紡、尚也君に手をヒラヒラさせながら病室を出た。

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