ONLY YOU~年の差結婚の秘密~
「でも…私は敦司さんの妻で…」


「・・・」


敦司さんは黙って私の言葉を訊いた。

眼鏡の奥の瞳が私をジッと見つめる。


「私は16歳も下で…頼りにはならないと思うけど…」


「…私は初婚だが…父上と母上の仲を見て自分なりに結婚と言うモノを悟った…互いに寄り添うコトが必要だと。ハッキリ言うが私はお前を鼻から頼りにはしていない」



敦司さんの低い凄味のあるバリトン声で言われ、泣きそうな感情が湧いた。




「…離婚出来ないとなれば…私とお前は一緒に居るしかない…私と言う男を教えるから…お前も私にお前と言う女を教えてくれ…」



「…それは…つまり・・・」


「付き合うと言うコトだ…」



「夫婦としてではなく恋人としてですよね…」



「そう言うコトだ…籍を入れて…恋人と言うニュアンスはおかしいが…いきなり妻には見えない…まずは私の彼女と言うコトで…異存はあるか?」



「別にないです…」


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