ONLY YOU~年の差結婚の秘密~
「ゴメンなさい…」



「私の方こそ…先に訊けば良かったな…」



敦司さんは狼狽しながらも私の涙を指で拭ってくれた。



「…選挙が終わり…お前のお爺様の政党が軌道に乗れば離婚しようと思ったが…披露宴の後…父上に呼び出され…念を押された。父上は私の行動を早くから察知していたようだ」



敦司さんは私から離れて硝子に拳を当てた。



「…離婚すれば…当主の座は剥奪…伊集院家からは追い出すと言われた…」



「…離婚はしないと言うコトですか?…」



「しないと言うよりも父上が当主である限り、できない…私はこの伊集院家が黒く染まっていくのが耐えれない…だから…私が当主となって…伊集院家を改革をしていく」




「…黒く染まるとか…私には理解出来ないけど」



「理解しなくてもいい…」



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