ONLY YOU~年の差結婚の秘密~
頭取室に戻ると円がパソコンの画面に向かってキーを叩いていた。



「円…今夜の鈴木建設の鈴木会長との会食はキャンセルできたか?」


「先方に交渉してみましたが…調整はつきませんでした」



「そうか…では佑介たちに頼もうか?」



椅子に座ってスマホを操作して弟たちに一斉メールを送信。


いつも迷惑を被っている長男の私。

たまには役に立ってもらわないとな。


尚也は拒否。千歳は当直。残りは…佑介かーーー・・・


佑介に任せるのは危険だな…



4人の中でも最も女には節操のない男。

人のモノだろうが…形振り構わず奪い取るからなぁー。


佑介から電話がかかって来た…



「もしもし…佑介か…」



ーーーー陽那ちゃんの身柄を確保すればいいんだな…判った…俺が責任を持って連行する。安心しろっ。敦司


「おいっ!?絶対に…」



ブチッと佑介は一方的に切ってしまった。
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