ONLY YOU~年の差結婚の秘密~
佑介さんはボストンバックを両手に持って、車寄せに停めた車のトランクに詰め込んだ。



「お嬢様…お元気で…」



仕事に出かけたお爺様にお別れを言えないのは寂しいけど。


執事・石田さんを筆頭に使用人全員が私の見送りをしてくれた。



「石田さんもお元気で…」


「…兄が責任を持ってお嬢様の面倒を見ますから…安心してください」



「…敦司様によろしくとお伝え下さい…」




「ああ…行こうか?陽那ちゃん」



「はい」



私は助手席に乗り込んだ。



邸宅を後に田園調布の伊集院家へと向かう。




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