ONLY YOU~年の差結婚の秘密~
私はノートパソコンで仕事の残務処理。



陽那はそばで遅めの夕食を食べていた。




「…陽那…お前…ハイネックの服を着ているが…暑くないのか?」



「逆に寒いと言うか…」


「寒い?風邪でも引いたのか?」


「…風邪じゃあないと思う…」



陽那は言葉尻を濁してサラダに箸を伸ばした。




「…私は来週…早々1週間程大阪に滞在するが…学校を休んでお前も行くか?」



「大阪!!?」



「行くなら…円に新幹線のチケットを頼む」


「行きたい!!」




「お前が行かないと言っても…私は強制的に連れて行くつもりだった」


ここは狼の巣窟。

父上まで陽那に夢中とは…


それとも、生後半年で亡くなった娘の和香(ノドカ)の成長と重ねてるのだろうか?

私には半年間だけ…妹がいた。


妹は尚也と双子で、母上も娘の誕生を喜んでいた。

しかし…生後半年で…
突然…この世を去ってしまった。







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