サクラ咲く
「如月さんは英語話せるの?」


「当たり前じゃん。親父と話す時は英語だよ。あ、おふくろと話す時もだな、意識しないと英語で話してる。」


…あたしはバカだから日本語しか話せない。


なんかすごいなぁ…。



「かのこにはちゃんと日本語で話すから心配するなよ。」


ニヤリ、と笑われた。

バカにしてる。


ふくれっ面になってそっぽを向くとビールを一口飲む。


「かのこ。」



髪に触れる如月の手。


ゆっくりと視線を上げると目が合った。



「お前、好きな奴とかいるの?」

「は?」


真剣な顔で聞くもんだから、つい笑ってしまった。


「なんだよ」


「大輔から聞いてるんじゃないの?」



好きな人どころか、初恋すらまだなのに。

キスは如月と1度だけ。


エッチなんて未経験だ。



「大輔は肉食獣だからな。かのこも同じってことか?」

「大輔と一緒にしないで。サカリのついた野生動物なんだから。

今頃美那ちゃんとサカってるわよ、多分。」



…言い方はともかく、間違いない事実。



「俺もサカりたいもんだ。」



小さな声。
よく聞いてなきゃ分からなかったくらいに小さな声で。



如月は呟いた。



間違いない本音を。


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