侍先生!

色んな気持ち

文化祭が終わって、すぐに修学旅行のしおりが配られた。


…そっか。修学旅行行くんだっけ。
先生と行動できたらいいなあ~なんてニヤニヤしていると、皐月にチョップをされた。


「いったぁ…。 何するんすか」


「ニヤニヤしてないで、これ記入して」


「なに、これ?」


渡されたのは、一枚の紙切れ。


皐月と、和也くんと明石焼きくんと同じ班で行動する事になっている。
そこに自分の名前を書け、という事らしい。


「そっかあ~。 文化祭の時みたいに一緒に行動とかできないよね~」


私は机に顔をつけて落ち込んだ。


「私は、文化祭で一緒に行動しただけで凄いと思うけど」


「凄いって?」


「先生、やっぱモテるし、女子生徒の誘い受けてたらキリないしね~。 それでもずーっとまいと行動してたなんて、なんかあるって。 絶対」


「そ、そう?」


顔を真っ赤にしてしまう。それを見た皐月が目を光らせた。


「あんた、なんかあったでしょ。 先生と」


「なななななななんもないよ!?」


「凄くあやしい」


「これ記入したらいいのね!?」


シャーペンを取り出して、名前を記入する。


「そんなの後でいいから!」


「えー!」


「そうだよ、まいちゃん。 俺も聞きたいな」


和也くんもやってきて、“教えて”オーラを二人して放っている。
私はしぶしぶ二人に説明した。
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