侍先生!
「はあ…」


「ところで君、誰だっけ?」


「明石だよ! さっき俺の名前呼んでたよね!? そんなすぐ忘れる!?」


明石焼きくんは、ガックリ肩を落としていた。


なにはともわれ、課外授業に行けそうで良かった!
私はウキウキして、早く日曜日が来ないかと待ち焦がれていた。



そして、日曜日。
楽しみすぎて、集合時間よりも、一時間前に着いていた。


「ちょっと、早く着ちゃったかな」


「早すぎでしょ!? ちょっとじゃないじゃん!!」


集合時間10分前に来た彼に言われてしまった。


「…誰だっけ?」


「……! 明石! あ・か・し!! いい加減覚えてよ!?」


明石焼きくんは地団太を踏んでいた。
そうとうイライラしているみたい。


顔は、かなりイケメンなんだけど、すぐその存在を忘れてしまうんだよなぁ。なんでだろ?


「分かった! 明石焼きくん、存在感無いんだよ!」


「…それ、声に出さなくていいじゃん。 …イジメ?」


明石焼きくんはガックリと肩を落としていた。
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