侍先生!
あ、そうだ。本の事だったよね。
あやうくスルーするとこだったよ。
「これね、せいじが資料室に持ってけって。 女の子に酷いよね~」
せいじ、とは、多持(たもち)せいじ。
数学教師で、すっごいフレンドリーな先生。
だから、名前で呼んでいる。
「こら。 せいじ先生、もしくは、多持先生って呼びなさい。 俺が怒られるんだからな」
先生は、本で私の頭を軽く叩いた。
全然痛くないけど、大袈裟に痛いフリをした。
「え? なんでさむらいだ先生が怒られるの?」
「…お前の教育が悪いんだって、酒の席でいつも言われる俺の身にもなってみろ」
先生は、集めた本の3分の2を持って立った。
「もたもたしない! 昼休み終わるぞ」
「はぁい…」
本、持ってくれるんだ。
先生、優しいなぁ。
私はひとりでニヤけていた。
あやうくスルーするとこだったよ。
「これね、せいじが資料室に持ってけって。 女の子に酷いよね~」
せいじ、とは、多持(たもち)せいじ。
数学教師で、すっごいフレンドリーな先生。
だから、名前で呼んでいる。
「こら。 せいじ先生、もしくは、多持先生って呼びなさい。 俺が怒られるんだからな」
先生は、本で私の頭を軽く叩いた。
全然痛くないけど、大袈裟に痛いフリをした。
「え? なんでさむらいだ先生が怒られるの?」
「…お前の教育が悪いんだって、酒の席でいつも言われる俺の身にもなってみろ」
先生は、集めた本の3分の2を持って立った。
「もたもたしない! 昼休み終わるぞ」
「はぁい…」
本、持ってくれるんだ。
先生、優しいなぁ。
私はひとりでニヤけていた。