Dear HERO[実話]

そのとき、焦る私の目に隅のほうに置かれたストラップが目に入った。


ストラップぐらいならいいかな…

そう思い、いくつか並べられた種類の中からペアになっているストラップを手に取る。


私は昔からシンプルなデザインのものが好きで龍斗にプレゼントしたネックレスもそうだった。

今手に取ったストラップも同様、シンプルなデザインで男性でも女性でも気軽に付けることができそう。


このぐらいなら大丈夫だよね。


そのストラップを手に、店の真ん中でアクセサリーを作るおじいさんの所へ向かった。



「すみません。名前を入れてもらえますか?」



手にストラップを乗せ、おじいさんに差し出す。


するとおじいさんは作る手を止め、私の顔を見てニッコリ微笑んだ。



「彫りたい文字をこの紙に書いてもらえるかな?」



一枚の紙を渡され、そこに名前を書いた。

そして、おじいさんに紙を手渡す。



「これでお願いします!」




【Ryuto】 【Rin】



うつむきながら恥ずかしそうに言う私を見て、おじいさんはもう一度ニッコリ笑った。

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