Dear HERO[実話]

龍斗と会えない日が続く…

その現実に不安と寂しさが私を苦しめていた。


会えないのなら、せめて声が聞きたい。


プルルル…プルルル……

……ガチャ



「もしもし?」



「もしもし、龍ちゃん…」



「おぅ!どうした?」



龍斗の声を聞くだけで私の中にふわっと温かいものが流れてくる。



「ううん、ただ声が聞きたくなって…」



「…そっか」



「うん…」



「ごめんな。いつも時間とれなくて…」



「ううん大丈夫…ずっと待ってるから」



あなたに会えるためなら私はいつまででも待てる。




「…待たなくていいよ」




龍斗の言葉に、一瞬突き放されたような気がした。

でも後に続く龍斗の言葉で私の心は温かさに満たされたんだ。


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