Dear HERO[実話]


「それでそのときに金を借りたんだ。生活費として…」



「うん…」



龍斗の話を一つ一つ整理しながら聞いた。




「……その借金を今返してるんだ」



私と目を合わせようとしない龍斗。




「…借金…てどのくらいあるの?」



私の言葉に龍斗は何も答えなかった。

ただ真っ直ぐ外を見て、そのまま言葉を続ける。




「俺には今借金があるから…。そんな自分のこともちゃんとできていないのに、人と付き合うことなんてできない」



「………」



「普通の付き合いができないんだよ。金がないから付き合ってもいろんなとこに連れて行ったりしてやれない…」




そう…だから…

…だから彼女を作らないんだ。





「何で俺なんかがいいの?他にいい奴たくさんいるじゃん!」



「………」




俺なんか…じゃないんだよ。


龍ちゃんじゃなきゃ駄目なの。

龍ちゃんだから好きになったの…

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