心底、不思議。~毒舌カナタとひねくれみーちゃん~
そのとき。







「ーーーちょっと、お兄さん」








加賀さんの肩を後ろからぐいっと引き掴んだ手が見えた。





紺色の制服に、同じ色の帽子をかぶっている。







ーーー駅員さんだった。








「お兄さん、こんなとこで、何してるの。


彼女、嫌がってるじゃないか。


人も見てるし………」








加賀さんは、はっとしたように周囲を見回した。






あたしも視線を周りに走らせる。






そこで、あるものに気づいて、思わず目を見開いた。









………駅員さんのすぐ後ろに、カナタが、いた。








「ーーーカナタ………」








少し険しい顔をしていたカナタは、あたしの隣まで来て、加賀さんの手を払った。





加賀さんは気まずそうな表情で後ずさる。








「みーちゃん、大丈夫?」







カナタは少し目を細めて、じっとあたしを見下ろしてくる。








「………うん……」







「そう」







頷いたカナタの声は優しかった。








「カナタが呼んだの? 駅員さん………」







「そうだよ。


下手に僕が止めるたら、余計もめちゃうかなと思って」







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