やさしい手のひら・中編【完結】
初夏
私はプロモーションビデオの撮影のため3泊4日で地方に出ることになった

健太はあと2週間でライブが始まりツアーに出発する

今日、私はプロモーションビデオの打ち合わせのためスタジオに来ていた

会議室で小西さんを中心に打ち合わせが始まった

「今回、Blacksのプロモーションビデオに出演が決まり、新と亜美ちゃんにはぜひ頑張っていい作品を作ってもらいたい」 

健太が言っていた通り、私達が出演するのはBlacksのプロモーションビデオだった

「今回は最初から最後まで新達が出るんじゃなく、途切れ途切れにBlacksも出演します」

えっ?そうなの?じゃ、健太も一緒?

「Blacksはツアーのリハーサルで忙しいので、一日だけ一緒に仕事をして、あとは新と亜美ちゃんだけの撮影になるからね」

一日だけでも健太が傍にいるんだね

「嬉しい?」

「え?」

「顔がニヤけてる」

「ニヤけてないよ」

一緒にいれることが嬉しくて、ついニヤけてしまっていた

そんな私を新くんが横で見ていたらしく

「ばーか」

「ひどーい」

「その顔、マジうける」

そう言ってお腹を抱えて笑っている

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