やさしい手のひら・中編【完結】
「一人で食うなよな」

そう言って新くんが来て、私の隣に腰を下ろした

「ごめんね。迷惑掛けて…」

「気にするな」

「だって…」

「俺も緊張してるから」

新くんが緊張?私は驚いて新くんを見ると

「今でもどんな仕事をしても緊張するよ」

「新くんでも・・・緊張するんだね」

「ああ」

そんな一言でホットしてしまった

私だけではないということに・・・

「午後からまだあるんだからちゃんと飯食べろよ」

「うん」

私はこれ以上みんなに迷惑を掛けられないと思い、残さずちゃんとご飯を食べた

健太にもそう言われたから。そして明日、健太がここに来るから・・・


午後からは午前中よりも順調に止められることなくスムーズに撮影は進み、空がピンク色になってきた夕方に今日の撮影を終了した

ホテルでチェックインを済まし、私は一人部屋に当たり田村さんから鍵をもらいエレベーターの前で来るを待っていた

「お前一人部屋?」

「はい?」

後ろを見ると新くんが立っていて、私の手から荷物を奪い取った

「あっ、大丈夫だよ」

といった私に

「重いだろ」

と言って荷物をまた持ってくれた

私そんなに重そうにしてるかな・・・

ここで「いい」って断ってもきっと新くんは荷物を返してくれないだろうと思い、荷物を預けたままでいた

エレベーターが来て、私と新くんだけが乗り込み

「何階?」

「えっと・・」

キーの番号を見て

「8階」

新くんがボタンを押し

「あっ、俺もだ」

8階で降り、偶然にも部屋が隣同士で

「じゃあ、ご飯の時にね」

「何時集合かわかってるか?」

「わかってるよ!6時でしょ!」

「お前のことだから忘れてるかと思った」

バカにしたかのようにプッと笑い

「ひどーい」

「後でな」

そう言ってお互い部屋に入った

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