With a smile
「社長の息子いるんでしょ?営業に」

建都さんのことだ。

「カッコイイって聞いたけど?」

なんか嫌だな。

「営業の人はほとんど外に出てるから、よく分からない」

早口で私が言った。

「ゲットしたら玉の輿だよねー」

「ねー、社長婦人?セレブじゃん」

盛り上がる2人にイライラしてくる。

お揃いの濃いピンクの唇から次々とくだらない言葉が吐き出される。

建都さんの事何にも知らないくせに、失礼過ぎる。

私は勢い良く立ち上がった。

イスが床を擦る音が響いた。

「私、もう行くね。ちょっと用事あるから」

出来るだけ平静を装って言ったが、目は2人を睨んでいた。


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