片想い協力者は無愛想ヤンキー!?

過去



『あ、七瀬君と蓮夜さん!!』


お店に戻るとちょうど二人が来ていた。


やっほ~!!と手をふる蓮夜さんと七瀬君。


空はどこだ…??


キョロキョロと教室を見渡すとカーテンにくるまる…物体を発見。


とりあえず、二人を席に案内してメニュー表を渡すとその物体に近づいた。


カーテンの裾を握って思いっきり引っ張ると、両手で顔を抑える…空がいた。


『空、蓮夜さん来たよ?』


そう言うと『み、みたいね!』と言って腕組みをしてソッポを向く。


…耳まで真っ赤じゃん。

はぁ…と溜め息をつく。


『そろそろ注文すると思うし…聞いてきてよ、蓮夜さんから。』


すると、バッとこっちを見て

『な、なんで、あたしが!??』


と言う空。


『…じゃあ、他の子に頼むね。あ、可愛い可愛い小田さんにしよーかなー?』


ニヤニヤしながら言うと空は私を睨みながら『分かった、行くわよ!!』と言って渋々承諾した。


頑張れー空!!



心の中で応援しながら、私も仕事場に戻った。



そして…午前中が終わって、午後の子と交代する時がきた。


コスプレから制服に着替えていると空が走って来た。


『美亜里!!ごめん…私、一緒に回れないや!さ、誘われちゃったからさ~仕方なくよ?仕方なく蓮夜と回ってあげるんだからね!! 』


『分かったよ~楽しんでね!!』


よっぽど嬉しいのか普段みせない自然な笑顔の空が『うん!』と言って行ってしまった。


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