恋愛心工事中。

想いを伝えに



『…そっか…
黒崎とそんな事が…』



京司は、白い粉を
トイレに流した。




音緒さんと別れた、
と京司と音緒さんの
男友達に
京司が伝えたところ、
貰ったらしいクスリは、



水に流れて
跡形も無い。





「ほんとに…
勘違いされちゃって…」



琉依に会いにいく、
と言ったから

あたしは琉依を選んだと
壱は勘違いしたんだ









『…違うんじゃねぇ?』





ポツリ、と
京司が小さく呟いた。



「…………え…?」





男子トイレの入り口には
京司がモップを使い
とおせんぼ をしている


だから人は入ってこないのだが…

かなりの迷惑なんじゃなかろうか…(汗)






「どういう事?」


京司の言葉の意味が分からないため、ぼんやりと答えた。





『だから、黒崎が勘違いしたとは考え難いって』



京司は個室のドアを開け便座に座ってあたしを見ている。


あたしは、その真正面の冷たい壁に寄りかかっていた。






「壱は…勘違いしてないってこと…?」


どういう事なんだろう?






< 294 / 440 >

この作品をシェア

pagetop