恋愛心工事中。


驚いて、思わず、
ぬいぐるみと手紙を落とした。




『聞いてんのか』
「………いぇ…」

ぶるぶる………(寒)




『しかも何落としてんだよ!?俺が持ってろって言ったやつをよぉお!!!!!』



ゲーセンの
うるさい音にも負けず
京司は怒鳴り散らす


「ひぃっ!!!!
すみません!!!!!」


慌ててぬいぐるみと手紙を拾って、京司を見つめた。




「……これ…くれるの?」


ふわふわ羊を見せて
あたしは問いかけた





『あ?やるよ』
「どーも……」
『もっと喜べ!!!!』
「わー嬉しいっ!!!!!」



京司は赤い髪を
ぐしゃりと掻いて
あたしを睨むように見た




『お前、さっきの奴に渡されたのって、その紙?』


京司が
あたしの持ってる紙を
指差して言った。



「そうっ!!!ちょっと聞いてよ京司!!!!!」


ポカンとする京司の襟を
背伸びして懸命に握って
あたしは訴えた。




『美羽っ!?ちょ、やめ、酔うから!!吐くからマジで!!!!』


京司の大きな手が制して
あたしの動きは止まった



「あの…ね……っ
い、壱がっ…」


『………あ?壱?』




あたしは京司に
壱との出会いと直希の言葉を
戸惑いながら話した


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