何度でも、伝える愛の言葉。

「澪ですか?日々野澪。」

『そうそう日々野さん。優秀なんだってなぁ。通信の先生が言ってたよ。』

「へぇ…そうなんすか。」


澪の学校でのことを初めて聞き、少しの寂しさを覚える。

普段学校の話はあまりしてくれないから。



『まぁ頑張れや。周りからは反対もされるだろうけど、本気で夢を追えるなんて今のうちしかできないからな。先生は応援してるぞ。』

「あざっす!」

『ありがとうございますだろ。いつか武道館呼べよな。』

「ありがとうございまーす!」


俺の肩をポンポンと叩いて行った先生の背中を見て、やっぱ良い先生だなと思う。

他の先生は、デビューしたいから進学はしないという俺たちのことを冷めきった目で見ているから。



「澪は進路聞かれたらなんて答えんだろうな。」


無意識にそんなことを呟いていた。


デビューしたいという意思は確認したのに。

本人もそう言っていたのに。


デビューできたときのことを想像しても、そこに澪の姿を描けないのはなぜだろう。


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